『私、看護師1年目です。』彼女のバッグには ”お経の本” が入っていた!

インタビューから

看護師1年目の岡野まなさん。今年4月から勤務し半年が経ちました。そんな岡野さんに、社会人の苦悩モチベーション、最近読んでいる “お経” の本について教えていただきました。

看護師1年目、やっぱり苦しい!

―看護師として働き始めて半年経ちましたが、どういう心境ですか。

「やっぱり、初めの4月は本当にわからないことだらけですべて先輩に聞くしか方法がなかったんです。

その自分の出来なさに苦しく感じる日々が続きました。

今は以前より ”先輩に聞いてから動く” が、 ”自分で考えて動く” に変わっていったことに成長を感じます。

でもやっぱり、今もしんどいなって思うことが多いですね。」

まとめノートで休日も勉強

そんな岡野さんは休みの日には病気や薬について勉強し、まとめノートを作っているそう。

びっしりと専門用語が連なっているまとめノート。

岡野さんの『自立して仕事をこなしたい』、『仲間や患者さんの役に立ちたい』、という思いが強く伝わってくるようでした。

仕事する難しさは”みんなの違いにあわせること”

―仕事を通して難しいと思うところはどんなところですか。

「患者さんは性格や特徴がみんな違っていて。

その違いに合わせながら働く必要があって、つくづく仕事って難しいなあと思います。」


憧れる先輩に追いつきたくて

―苦しいと感じる場面もあるということですが、いまこの仕事を続けられる理由はなんでしょうか?

「やっぱり、『こんな風になりたい!』って思える憧れの先輩がいます

超多忙な病院の中では、効率を求めてしまいがちになるんです。

でも、決してそれだけではないその先輩の姿には、1年目ながらに心が動かされたんです。

本当に患者さんを想い、その人が退院して自宅に戻った後に生活に困らないような看護をする先輩で。

だから、その人みたいになれるまで苦しくても続けたいって思えます。」

もう一つのモチベーション、お金がある!

―ほかにも続けられる理由はありますか?

「うーん。あとはやっぱりお金は大きい。

学生時代にできなかったことが増えた実感があります。買いたいものを渋らないで買えるようになったり、旅行に行けるようになったり。自由が増えたと思います。

次のボーナス、両親を旅行に連れて行こうと思っています!」


ある1冊の本との出会い―『嫌われる勇気』を読んで

「今年の3月、本を読むことが好きになりました。今までは全然読まなかったのに。

というのも、『嫌われる勇気』という本に出会ってその内容に衝撃を受けたからです。

その本は人生における価値観を大きく変えました。日本中の人に読んでほしい、世界を変えることができる本だと思います。本当に。」

2013年に発刊された『嫌われる勇気』は、10年以上経った今もなおベストセラー入りを果たしている本。(ちなみに筆者もその内容に衝撃を受けた一人です。)

岡野さんはもともと本に縁がなかったと話しますが、その彼女を読書家にさせた『嫌われる勇気』、恐るべしですね。

本を読む時間がない

「社会人になってから本を読む時間が減って、読み切っていない本が増えています(笑)もっと余裕が出たらいいなと思っています。」

社会人1年目には多くの人が、自由な時間の無さに驚くのではないでしょうか。

最近では、三宅香帆さんの著書『なぜ社会人になると本が読めなくなるのか』が大ヒットしたことでも話題のテーマです。

岡野さんは限られた時間の中から読書の時間を生み出せるよう、バスなどの移動時間を利用し読書をしています。


彼女のバッグには『お経』

―今読んでいる本はありますか?

「これです。」

バッグの中にはチップスターと般若心経

般若心経ですね。

お経って、聞いたり、声に出して読んだりしたことあるんですけど、実際の意味って全く分からないじゃないですか、あれ。色即是空~(しきそくぜくう)みたいな。」

―確かに。私も祖母の葬式や法事などでたまに唱和してたんですけど、いつも意味は分かってなかったです。(笑)

空(くう)って概念があって、それは ”世の中にはこれが絶対とかない” みたいな考え方で。

だからこそ、物事はすべて移り変わっていく、ということを理解できると自然と心が軽くなっていきます。

―まあこれもまだ途中なんですけど(笑)。」

岡野さんは小さいころから母親の勧めでお寺のお坊さんに話を聞きに行くことがあり、仏教の教えが身近に感じられる理由になっているようです。

しかし、数ある本の中からお経を選び、お経を語る看護師さんなんて、一風変わっていますね。


流れに任せて、今を生きる

新しい環境は、苦しく辛く感じるかもしれない。

でも、いまは流れに身を任せてみる。何事も移り変わっていくから、ずっと苦しいわけじゃない。

いまできる目の前のことに意識を向けて。

でもいつか振り返った時、今の期間も楽しかった記憶となり、その時には優しくて頼もしいベテラン看護師になっている岡野さんに会いたいです!

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